「この子の不登校、いつ終わるの?」―再び動き出すきっかけについて
子どもが学校に行かなくなると、お先真っ暗な気持ちになるのではないでしょうか?
特に中学や高校で不登校になると深刻度が増すように思います。
私もそうでした。
進路や将来のイメージがもてず、人生が詰んだような気持ちになり、「このまま引きこもりになったらどうしよう」という不安にも苛まれ、気持ちの余裕がなくなっていきました。
多くの子は、どこかのタイミングで動き出す
でも、多くのお子さんはどこかのタイミングで動き出します。
- ベッドから起きられなかった子が起きてこられるようになった
- 家から出られなかった子が一定の範囲なら出られるようになった
- 学校に再び通うようになった
- 学校以外の場所で生きていく途を見つけた
こうした変化のきっかけとして特によく挙げられるものは何でしょうか?
それは、進級・進学のタイミングです。
これは私の実感だけでなく、不登校支援の現場でもよく言われています。 進級・進学は環境がガラリと変わる節目であり、「今のままではいけない」「今ならなんとかなるかも」という気持ちが自然と生まれやすいのです。
中でも「中学から高校への進学」が視野に入るタイミングは、義務教育が終わる大きな節目でもあり、動き出しのきっかけになることが多いと感じています。
学校に行けない(行かない)子ども自身も、将来を見据える力は十分にあります。 何も考えていないように見えて、実は真剣に考えている場合が多いのです。
「中卒で社会に出るのはヤバい」
「高校になったら地元のつながりが薄れるので、何とかなるかも」
「中学校ではできなかったけど、高校に行って青春したい!」
そんな言葉とともに動き出すことが珍しくありません。
児童精神科の現場で不登校のお子さんを診てこられた臨床心理士モトセ氏のブログでも、動き出す時期はほぼ決まっていて、中2から中3、そして中3から高1への進級は「肩書き」が変わる大きな節目として強く意識されると紹介されています。
(参考:モトセ氏「【結論】不登校の子どもが動き出す時期はいつ?【医師の意見も】」https://motose-shinrishi.com/futoukou-timing.html)
通信制高校の広がりと、データに見る裏付け
高校進学のタイミングであることについては、ここ数年、通信制高校の認知が高まってきたことも大きいと感じています。
通信制高校の生徒数はここ数年で右肩上がりに増え、2025年度には30万人を超え、高校生全体の1割近くに。在籍生徒の半数以上が小中学校で不登校を経験しているというデータもあります。
「毎日学校に通う以外の選択肢」が社会的に確立されてきたことで、「高校進学」を考え始めたタイミングで動き出すケースが増えているのは、私の思い込みではなさそうです。
少し前の調査にはなりますが、進学のタイミングで動きが出やすいという傾向は、数字の上でも裏付けられます。 文部科学省が実施した追跡調査(平成18年度不登校生徒対象)では、不登校経験者の高校進学率は85.1%(前回調査65.3%から大幅増)、大学・短大・高専への進学率も22.8%(前回8.5%から増加)まで伸びています。
20代になった時点で見ても、不登校を経験した人の約7割が高校卒業以上の学歴を得ているというデータもあります。中学卒業の時点で進路が決まっていなくても、数年かけて自分のタイミングで学び直している人が数多くいるということです。
「永遠のトンネル」ではない
「この先、この子は動き出すことができるんだろうか……」と私自身何度も考えました。
「学校に戻ることは考えなくてもいい」と腹をくくった後も、この不安に何度も襲われました。
ですが、結果的にわが子の場合も最終学年への進級、そしてその先の進学を考え始めたことが再び動き出すきっかけになったように思います。
「学校に行く、行かないではなく、わが子が健やかに笑顔でいてくれればそれで十分」そう思いつつも将来が不安な親御さんは多いと思います。 ですが、「永遠のトンネルではない」と知っておいてもらえれば、気持ちが少し休まり、親子関係や家の中の雰囲気の好転につながると思います。
ポルトでは、豊中や箕面、吹田といった、北摂地域で不登校から再び動き出したお子さんの事例もお伝えしています。「この先どうなるんだろう」という不安があれば一度ご連絡ください。
