勉強再開時に大切なのは「褒める」より「認める」
「勉強ができない」という思い込み
勉強にブランクのある子が勉強を再開するとき、「自分は勉強ができない」と思っている子が多くいます。
学校に行っている子に比べて授業を受けていない分、遅れているのは事実ですが、理解できていないわけではないことも多いのです。
大切なのは「できた!」という実感
難しい問題が解けること、テストで良い点を取ること。もちろん大事です。ですが何より大事なのは、「自分でもできた!できる!」という実感を得てもらうことだと考えています。
実際、心理学者アルバート・バンデューラの理論でも、「自分にはこれができる」という自己効力感を最も強く育てるのは、実際にやり遂げた経験そのものだとされています。「ここまでならできそう」という感覚こそが、次の行動を引き起こす源泉になる、という考え方です。
時間的なゆとりと伴走者のエール
そのために大事なのが、時間的なゆとりと、伴走者の「そう!いいね!それでOK!」というエールです。
「褒める」のではなく「認める」
ポルトでは、ブランクからの再開時、理解しているとわかっていてもあえて簡単な内容から始めます。目の前で設問を解いてもらうと、正解することが多い。そのとき「うん!いいね!そうそう、それでOKだよ!」と、できていることを認めるように声をかけます。気を付けているのは「褒めるのではなく、認める」こと。ブランクが長いと勉強に後ろ向きな気持ちになっているので、褒めても嘘くさく、上っ面な感情しか湧きません。それよりも「それでOKだよ」と今できていることを保証してあげることが、自信や希望の種火になり、前向きに取り組める土台になると感じています。
できなかったときも、フラットに認める
答えられなかったときも同じです。「うん、OK、ここまではできたけど、ここからがわからない感じかな。じゃあ授業ではここからやっていこうね」という感じで、できていないところもフラットに、本人が受け入れられるように寄り添って認めます。
親には難しい「ただ認める」という関わり
親にとって「ただ認める」のは意外と難しいものです。できたら褒めたくなり、できなかったらガッカリしてしまう。子どもはそれを敏感に察知し、勉強の中身より親の心情にフォーカスしてしまいがちです。だからこそ第三者である僕は、褒めず、がっかりせず、フラットに「認める」ことを心がけています。頑張ったプロセスには「よくがんばったね」と声をかけますが、それも認めるスタンスがベースです。
小さな実感の積み重ねが自信になる
子ども自身が「自分でもできるんだ」という小さな実感を積み重ね、大きな自信を築いていってほしいと考えています。
